「未経験エンジニアはいらない、とSNSで見かけて不安になった」「応募しても書類選考で落ち続けていて、未経験では採用されないのかもしれない」と悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。エンジニアを目指して勉強を始めたばかりの時期に、こうした言葉を目にすると、挑戦する前から気持ちがしぼんでしまいますよね。
たしかに、一部の企業や職種では即戦力が求められ、未経験者の採用に慎重なケースがあります。一方で、インフラや運用保守、研修制度の整った企業などでは、未経験者を採用して育てる動きも続いています。「未経験エンジニアはいらない」という言葉は、IT業界全体の話ではなく、特定の企業や職種の状況を切り取ったものと考えるのが実態に近いといえます。
この記事では、「未経験エンジニアはいらない」「採用されない」と言われる背景を整理したうえで、未経験者を採用している企業の特徴、企業が未経験者に求めること、採用される人の特徴、選考で評価される準備を具体的に解説します。
目次
「未経験エンジニアはいらない」は本当?結論から解説
結論からお伝えすると、「未経験エンジニアはいらない」は半分正しく、半分は誤解です。どの企業・職種を目指すかによって、未経験者の採用状況は大きく異なります。
たとえば、少人数でサービスを開発しているWeb系の自社開発企業では、入社直後から開発に参加できる経験者を求める傾向が強く、未経験者の採用枠はかなり限られます。こうした企業を中心に転職活動をしている人や、そこで働くエンジニアの発信を見ていると、「未経験はいらない」という印象を受けやすくなります。
一方で、IT業界全体では人材不足が続いています。経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足する可能性があると試算されました。経験者の採用だけでは必要な人数を確保しにくいため、未経験者を採用し、研修やOJTで育てる企業も数多くあります。
| 領域・企業のタイプ | 未経験者の採用状況の傾向 | 背景 |
|---|---|---|
| Web系の自社開発企業 | 採用枠が少なく、競争が激しい | 少人数で開発しており、即戦力を求めやすい |
| 大手企業の開発職(中途) | 実務経験を求める求人が中心 | 経験者の応募が多く集まりやすい |
| インフラ・運用保守 | 未経験OKの求人が比較的多い | 手順が整った業務から経験を積みやすい |
| SES・受託開発 | 未経験者を採用・育成する企業が多い | 多くの人材を必要とし、研修体制を持つ企業がある |
| 研修制度が整った企業 | 未経験者を前提に採用している | 入社後に一から育てる仕組みがある |
このように、「いらない」と言われやすい領域と、未経験者を積極的に受け入れている領域ははっきり分かれています。自分がどこを目指しているのかを把握することが、不安を整理する第一歩です。
「いらない」という情報との向き合い方
SNSや口コミサイトでは、強い言葉ほど目に留まりやすく、広まりやすい傾向があります。「未経験エンジニアはいらない」という発信も、発信者が働いている企業や、関わっている職種の状況をもとにした意見であることが多く、業界全体を代表しているとは限りません。
情報に触れたときは、「どのような企業・職種の話なのか」「いつ頃の話なのか」「発信者はどのような立場なのか」を意識して読むと、冷静に受け止めやすくなります。そのうえで、実際の求人票や企業の採用ページ、転職エージェントなど、一次情報に近いところで確認することが大切です。
「未経験エンジニアはいらない」「採用されない」と言われる5つの背景
では、なぜ「未経験エンジニアはいらない」「未経験では採用されない」という声が広がっているのでしょうか。主な背景を5つに分けて見ていきます。
Web系自社開発企業の即戦力志向
エンジニアを目指す人の中で人気が高いのが、自社サービスを開発するWeb系企業です。働き方の自由度が高く、自分が作ったサービスが世の中に届くやりがいがあることから、多くの人が志望します。
ただし、こうした企業はチームの人数が少なく、新しく入った人を教える余裕が限られていることもあります。そのため、中途採用では「実務経験2〜3年以上」などの条件を設け、即戦力を採用する傾向があります。人気の高い企業ほど即戦力志向が強いことが、「未経験はいらない」という印象につながっているといえます。
生成AIの普及で簡単な作業が変わりつつある
近年は生成AIの普及により、簡単なコードの作成や調べものなど、これまで新人が担当していた作業の一部をAIで効率化できるようになってきました。そのため、「AIがあれば未経験者を採用する必要はない」という意見を目にすることもあります。
ただし、AIが出力したコードが正しいかを判断したり、要件を整理したり、システム全体を安定して動かしたりするには、人の知識と経験が必要です。AIを使いこなせるエンジニアを育てる必要性は、むしろ高まっているという見方もあります。AIの普及で求められるスキルの中身は変わりつつありますが、エンジニアという仕事そのものが不要になるわけではありません。
未経験からの応募者が増え、競争が激しくなっている
プログラミング学習の情報が手に入りやすくなり、オンライン教材も充実したことで、未経験からエンジニアを目指す人は増えています。応募者が増えれば、同じ求人の中での競争も激しくなります。
特に、「未経験OK」かつ「自社開発」「フルリモート」など条件の良い求人には応募が集中しやすく、書類選考の通過が難しくなることがあります。採用されないのは未経験だからというより、人気の求人に応募が集中していることが原因になっているケースも少なくありません。
早期離職への懸念
企業が未経験者の採用に慎重になる理由の一つに、早期離職への懸念があります。「思っていた仕事と違った」「勉強が大変で続かなかった」という理由で、入社後まもなく退職してしまうケースがあるためです。
採用や研修には時間と費用がかかるため、企業は「この人は長く働いてくれるか」「入社後のギャップを理解しているか」を慎重に見ています。エンジニアの仕事の大変な面については、「未経験エンジニアはやめとけ」と言われる理由でも詳しく解説しています。
育成にかかる時間とコスト
未経験者が一人で業務を任されるようになるまでには、一般的に数か月から1年程度の育成期間が必要です。その間は先輩エンジニアが指導にあたるため、現場の負担も増えます。
研修の仕組みが整っていない企業にとって、この負担は小さくありません。そのため、「育てる余裕がないから経験者だけを採用する」という判断になる企業もあります。反対に、育成の仕組みを持っている企業は、未経験者を採用して自社で育てることに前向きです。
実際には未経験者を採用・育成している企業も多い
ここまで「いらない」と言われる背景を見てきましたが、実際には未経験者を採用・育成している企業も数多くあります。どのような企業や職種で未経験者が求められているのかを見ていきましょう。
インフラエンジニア・運用保守
サーバーやネットワークを扱うインフラエンジニアや、システムの監視・運用保守の仕事は、未経験OKの求人が比較的多い分野です。業務の手順が整っていることが多く、決められた手順に沿った作業から経験を積めるため、未経験者でも段階的に成長しやすい環境があります。
最初は監視や運用からスタートし、経験を積むと構築や設計へとステップアップしていくのが一般的です。仕事内容やキャリアの広がりについては、インフラエンジニアとはの記事もあわせてご覧ください。
SES・受託開発企業
SES(システムエンジニアリングサービス)企業や受託開発企業は、多くのプロジェクトに人材を送り出すため、未経験者を採用して育成している企業が多くあります。自社で研修を行ったうえで、テストや運用など経験の浅い人でも担当しやすい業務から配属するケースが一般的です。
SESは「やめとけ」と言われることもありますが、さまざまな現場で経験を積める、未経験から実務経験を得やすいといった面もあります。大切なのは、研修体制やキャリア面談の有無、配属先の決め方などを確認し、成長できる環境かどうかを見極めることです。面接では、次のような点を質問してみるとよいでしょう。
- 入社後の研修はどのくらいの期間で、どのような内容か
- 配属先は、本人の希望やスキルをどのように考慮して決めるのか
- 配属後に、会社の担当者と面談する機会はどのくらいあるか
- 未経験から入社した社員が、現在どのような業務を担当しているか
社内研修が整っている企業
入社後に1〜3か月程度の研修を行う企業では、未経験者の採用を前提に仕組みが作られています。研修ではITの基礎知識からプログラミング、サーバーやネットワークの基本までを学び、その後に現場へ配属されるのが一般的な流れです。
研修制度のある求人の特徴や、研修内容の確認ポイントについては、研修ありの未経験OK求人で詳しく解説しています。
テスト・QA、ヘルプデスクなどの職種
ソフトウェアの動作を確認するテストエンジニアやQA(品質保証)、社内外からの問い合わせに対応するヘルプデスクなども、未経験から始めやすい職種です。こうした仕事を通じてシステムの仕組みや業務の流れを理解し、開発やインフラの仕事へキャリアを広げていく人もいます。
| 企業・職種 | 入社後の最初の業務例 | 応募前に確認したいポイント |
|---|---|---|
| インフラ・運用保守 | サーバーの監視、定型的な運用作業 | 構築・設計へ進むまでのステップ |
| SES企業 | テスト、運用、開発補助 | 研修内容、配属先の決め方、面談の頻度 |
| 受託開発企業 | テスト、簡単な改修、ドキュメント作成 | 開発案件の種類、教育担当の有無 |
| 研修制度が整った企業 | 研修後に各現場へ配属 | 研修の期間・内容、研修後のフォロー |
| テスト・QA | テストケースに沿った動作確認 | 開発やテスト設計へのキャリアパス |
| ヘルプデスク | 問い合わせ対応、PCの設定 | インフラなど他職種への異動の実績 |
企業が未経験者に求めること
未経験者を採用している企業は、今の技術力よりも「入社後に成長できる人かどうか」を見ています。具体的にどのような点が評価されるのかを解説します。
自ら学び続ける姿勢
エンジニアの仕事では、新しい技術やツールが次々に登場するため、働きながら学び続ける姿勢が欠かせません。企業は「エンジニアになりたい」という言葉よりも、すでにどのような学習を、どのくらいの期間続けているかという行動の実績を重視します。
わからないことを整理して質問できる力
未経験で入社すると、最初はわからないことばかりです。そのときに、一人で抱え込まず、「何がわからないのか」「どこまで調べたのか」を整理して質問できる人は、成長が早いと評価されます。学習中にエラーに出会ったとき、どう調べて解決したかを話せるように準備しておくと、この力をアピールできます。
報告・連絡・相談などの社会人基礎力
エンジニアはパソコンに向かって黙々と作業するイメージがあるかもしれませんが、実際にはチームで仕事を進めるため、報告・連絡・相談が欠かせません。期限を守る、ミスを隠さずに報告するといった基本的な姿勢は、前職での経験から伝えることができます。
前職の経験を仕事に活かす視点
営業職であればお客様の要望を聞き取る力、販売職であれば相手に合わせた説明力、事務職であれば正確な作業や業務効率化の経験など、前職の経験はエンジニアの仕事にも活かせます。「未経験だからアピールできることがない」と考えず、前職の経験とエンジニアの仕事の共通点を見つけることが大切です。
志望理由とキャリアの方向性の一貫性
「なぜエンジニアなのか」「なぜこの会社なのか」「入社後にどう成長したいのか」が一貫している人は、入社後のミスマッチが少ないと判断されやすくなります。早期離職を心配する企業にとって、この一貫性は大きな安心材料です。
入社後の働き方への理解
未経験で入社した場合、最初は監視やテスト、ドキュメント作成など、地道な業務から始まることが一般的です。また、システムの切り替え作業やトラブル対応などで、夜間や休日に対応が必要になる職場もあります。企業は、こうした働き方を理解したうえで応募しているかどうかも確認しています。事前に求人票や企業の情報を調べ、納得したうえで応募していることを伝えられると、入社後のミスマッチが少ない人だと判断されやすくなります。
| 企業が見ているポイント | 選考での確認のされ方 | 伝え方の例 |
|---|---|---|
| 学習の継続 | 「今どんな勉強をしていますか」 | 学習内容、期間、1日の学習時間を具体的に話す |
| 質問する力 | 「わからないときはどうしますか」 | エラーを調べて解決した経験を話す |
| 社会人基礎力 | 前職での仕事の進め方についての質問 | 報告や期限管理で工夫したことを話す |
| 前職経験の活用 | 「前職の経験をどう活かせますか」 | 前職の強みと業務の共通点を結びつける |
| 志望理由の一貫性 | 「なぜエンジニアになりたいのですか」 | きっかけ、学習、将来像を一つの流れで話す |
採用される未経験者の特徴
同じ未経験でも、採用される人とそうでない人がいます。採用される未経験者に共通しやすい特徴は、次のとおりです。
- 目指す職種がはっきりしていて、その職種に合った学習をしている
- 学習を始めてから一定期間続けており、内容を具体的に説明できる
- 資格や学習の成果物など、努力を客観的に示せるものがある
- 入社後の業務内容や、最初は地道な仕事から始まることを理解している
- 自社開発企業だけにこだわらず、幅広い企業・職種を検討している
- 前職の経験を、エンジニアの仕事にどう活かせるかを言葉にできる
- 面接で、自分の言葉で素直に受け答えができる
採用されやすい人とされにくい人の違いを、具体的な行動で比べると次のようになります。
| 項目 | 採用されやすい人の行動 | 採用されにくい人の行動 |
|---|---|---|
| 学習 | 目標を決めて、毎日少しずつ学習を続けている | 教材を買ったものの、学習が止まっている |
| 職種の選び方 | 自分の適性や求人の傾向を調べて職種を決めている | 人気や年収のイメージだけで職種を決めている |
| 応募先 | 研修制度のある企業なども含めて幅広く検討している | 条件の良い一部の求人だけに応募している |
| 志望動機 | 企業ごとに理由を考え、自分の経験と結びつけている | どの企業にも同じ内容を伝えている |
| 不採用への対応 | 理由を振り返り、書類や面接の答え方を改善している | 同じ書類のまま応募を続けている |
特に大切なのは、エンジニアの仕事の現実を理解したうえで、それでも挑戦したい理由を話せることです。華やかなイメージだけで志望していると、面接官は入社後のギャップを心配します。反対に、運用や監視など地道な業務から始まることを理解し、その先のキャリアまで考えている人は、安心して採用しやすいと感じてもらえます。
また、完璧なスキルを持っている必要はありません。企業は未経験者に即戦力を期待しているわけではないため、「今の自分にできること」と「これから伸ばしたいこと」を正直に伝える姿勢が評価されます。
未経験エンジニアが採用されない・転職できない主な原因
「応募しても未経験では採用されない」「なかなか転職できない」と感じている場合は、原因を振り返ってみましょう。よくある原因と見直しのポイントを表にまとめました。
| よくある原因 | 見直しのポイント |
|---|---|
| 人気の自社開発企業ばかりに応募している | インフラや研修制度のある企業も視野に入れる |
| 応募数が少なく、1社ずつ結果を待っている | 複数の求人に並行して応募する |
| 学習が始まったばかりで、話せる内容が少ない | 学習の記録を残し、成果を形にする |
| 志望動機が「手に職をつけたい」だけになっている | その職種・その会社を選ぶ理由まで深める |
| 年収や働き方の条件を優先しすぎている | 最初の数年は経験を積む期間と考え、条件の優先順位を整理する |
| 応募書類が前職の業務の羅列になっている | エンジニアの仕事に活かせる経験を中心に書き直す |
次のチェックリストに当てはまる項目が多い場合は、応募の方向性や準備の内容を見直すタイミングかもしれません。
- 目指す職種を一つに絞りきれていない、または一つに絞りすぎている
- 学習時間や学習内容を、具体的な数字や言葉で説明できない
- 志望動機が、どの企業にも使える内容になっている
- 応募先の企業の事業内容や、入社後の業務を調べていない
- 面接の練習を一度もしたことがない
- 不採用の理由を振り返らずに、同じ書類で応募を続けている
年齢によっても採用のされ方は変わります。20代であればポテンシャルを重視されやすく、学習意欲や素直さが評価の中心になる傾向があります。一方、30代では前職の経験をどう活かすかがより問われ、マネジメント経験や業界知識、顧客対応力などを具体的に伝えることが求められます。年代ごとに評価されやすいポイントを知っておくと、自分に合った戦略を立てやすくなります。
選考で評価される準備|今日から始められること
「未経験エンジニアはいらない」という言葉に振り回されないためには、企業から「この人なら育てたい」と思ってもらえる準備を進めることが大切です。今日から始められる準備を順番に紹介します。
目指す職種と企業のタイプを決める
最初に、開発エンジニア、インフラエンジニア、テストエンジニアなど、目指す職種の候補を決めましょう。職種によって学ぶべき内容が異なるため、方向性が決まると学習の効率が上がります。あわせて、自社開発、受託開発、SES、研修制度のある企業など、応募する企業のタイプも考えておくと、求人探しがスムーズになります。
基礎学習を進め、資格で知識を証明する
職種が決まったら、基礎学習を始めます。開発エンジニアを目指すならプログラミング言語の基礎、インフラエンジニアを目指すならLinuxやネットワークの基礎を学ぶのが一般的です。
学習の成果を客観的に示す方法として、資格の取得も効果的です。ITの基礎知識を問うITパスポート試験や基本情報技術者試験、インフラ分野であればLinuxやネットワークの資格などが、未経験者の学習の目標としてよく選ばれています。資格は学習の意欲を示す材料になるため、選考でも話題にしやすくなります。
| 目指す職種 | 学習の例 | 目標にしやすい資格の例 |
|---|---|---|
| 開発エンジニア | プログラミング言語の基礎、簡単なアプリ制作 | ITパスポート、基本情報技術者 |
| インフラエンジニア | Linuxの基本コマンド、ネットワークの仕組み | LPIC、CCNA |
| テストエンジニア | ソフトウェア開発の流れ、テストの基本 | ITパスポート、JSTQB Foundation Level |
| ヘルプデスク | PCやOSの基本操作、ITの基礎用語 | ITパスポート、MOS |
学習の成果を形にする
学習した内容は、成果物や記録として残しておきましょう。開発エンジニアを目指す場合は、簡単なWebアプリなどのポートフォリオを作ると、技術への理解度を具体的に示せます。インフラエンジニアを目指す場合は、自宅でサーバーを構築した手順をまとめたり、学習記録を残したりするのも効果的です。
大がかりな成果物である必要はありません。「なぜ作ったのか」「どこで苦労し、どう解決したのか」を説明できることが評価につながります。ポートフォリオの作り方や例については、未経験エンジニアのポートフォリオ例を参考にしてください。
生成AIとの向き合い方を考えておく
生成AIの普及により、面接で「AIをどのように使っていますか」と聞かれることも考えられます。学習の中で、エラーの原因を調べる補助として使う、書いたコードの改善点を聞くなど、AIを上手に活用している経験があれば話せるようにしておきましょう。
ただし、AIの出力をそのまま使うのではなく、自分で内容を理解し、正しいかどうかを確かめる姿勢が大切です。AIを道具として使いこなしつつ、基礎知識をしっかり身につけている人は、これからの時代に求められるエンジニア像に近いといえます。
志望動機と面接の準備をする
選考では、志望動機と面接が大きな比重を占めます。エンジニアを目指したきっかけ、これまでの学習、入社後に目指す姿を一つのストーリーとして話せるように準備しましょう。応募する企業ごとに「なぜこの会社なのか」を考え、事業内容や研修制度と結びつけて伝えると説得力が増します。
たとえば、「前職の事務作業で表計算ソフトのマクロを使って業務を効率化した経験から、ITで仕事を支えることに興味を持った」「現在はLinuxの基礎を学習しており、資格の取得を目指している」「研修制度が整った御社で基礎を固め、将来は構築や設計にも携わりたい」というように、過去・現在・未来をつなげて話すと、一貫性が伝わりやすくなります。志望動機の組み立て方がわからない場合は、エンジニアを目指したきっかけを書き出すところから始めてみましょう。
面接では「なぜ未経験からエンジニアなのか」「前職をなぜ辞めるのか」「入社後にどう成長したいか」などがよく聞かれます。質問ごとの答え方のポイントは、面接でよく聞かれる質問でまとめています。
応募の幅を広げ、並行して進める
準備が整ったら、応募の幅を広げて複数の企業に並行して応募しましょう。未経験からの転職活動では、書類選考や面接で不採用になることも珍しくありません。1社の結果に一喜一憂せず、不採用になった場合は理由を振り返って次に活かすことで、少しずつ通過率を高めていけます。
一人で転職活動を進めていると、応募書類のどこを直せばよいのか、自分に合う企業はどこなのかがわからなくなることもあります。そのようなときは、転職エージェントなど第三者の力を借りるのも一つの方法です。客観的な視点で書類や面接の受け答えを見てもらうことで、自分では気づきにくい改善点が見つかることがあります。
「未経験エンジニアはいらない」に関するよくある質問
生成AIが普及すると、未経験エンジニアは本当に不要になりますか?
生成AIの普及によって、簡単な作業の一部は効率化されつつあります。ただし、AIが出力した内容の確認、要件の整理、システムの安定稼働など、人が担う仕事は多く残っています。また、経験を積んだエンジニアを育てるためには、未経験者を採用して育成する流れも欠かせません。求められるスキルは変わっていくと考えられるため、AIを活用しながら基礎を学ぶ姿勢を持つことが大切です。
独学だけでも採用されますか?
独学で学習した方が採用されるケースもあります。大切なのは学習の方法ではなく、何をどのくらい学び、どのように成果を出したかを具体的に説明できることです。独学の場合は、学習記録や成果物を残し、自分の理解度を客観的に示せるようにしておくと、選考で評価されやすくなります。
未経験OKの求人に応募しても、書類選考で落ちてしまいます
書類選考で落ちる場合は、応募先と応募書類の両方を見直してみましょう。人気の高い自社開発企業に応募が偏っていないか、志望動機がどの企業にも使える内容になっていないか、学習内容が具体的に書かれているかを確認します。自分で原因がわからない場合は、転職エージェントなど第三者に書類を見てもらうのも一つの方法です。
SESの求人は避けたほうがよいですか?
SESは企業によって働き方や育成体制が大きく異なるため、一概に避けるべきとはいえません。研修制度が整っており、キャリア面談を通じて希望に合った現場へ配属する仕組みがある企業では、未経験から実務経験を積みやすい面もあります。求人票や面接で、研修内容、配属先の決め方、キャリアアップの実績などを確認し、納得したうえで判断しましょう。
30代未経験でもエンジニアとして採用されますか?
30代未経験でエンジニアとして採用される方もいます。20代と比べるとポテンシャルだけで評価されにくい面はありますが、前職で培ったマネジメント経験や業界知識、顧客対応力などは評価の対象になります。学習の実績に加えて、前職の経験をエンジニアの仕事にどう活かすかを具体的に伝えることがポイントです。
まとめ
「未経験エンジニアはいらない」「採用されない」という声の背景には、Web系自社開発企業の即戦力志向や、生成AIの普及、応募者の増加による競争の激化などがあります。一方で、インフラや運用保守、SES、研修制度の整った企業など、未経験者を採用して育成している企業も数多くあります。大切なのは、言葉のイメージに振り回されず、目指す職種と企業のタイプを見極め、学習の継続や成果物、志望動機の準備など、企業が未経験者に求めることに合わせて準備を進めることです。
TECH STARTは、エンジニア未経験OKの求人・転職サイトです。10,000件以上の非公開求人の中から、職種未経験から応募できるエンジニア求人をご紹介しているほか、専任のアドバイザーが求人選びから応募書類の添削、面接対策まで無料でサポートします。「自分に合う企業がわからない」「選考になかなか通らない」という方も、まずは未経験OKのエンジニア求人一覧から、気になる求人を探してみてください。

