キャリア・働き方

未経験エンジニアの現実とは?入社後の仕事内容・働き方・年収とギャップを埋めるコツ

理想を思い浮かべながらパソコンで作業するエンジニアとサーバーのイラスト

「未経験からエンジニアになったら、実際にはどんな毎日が待っているのだろう」「入社してから『思っていたのと違う』と感じたらどうしよう」と、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。インターネット上には前向きな話もあれば厳しい話もあり、どれが本当なのか判断しにくいものです。

未経験エンジニアの現実は、決して楽なだけでも、厳しいだけでもありません。最初の仕事は地道な業務が中心になることが多く、学び続ける努力も必要です。一方で、経験を積むほど任される仕事が広がり、年収やキャリアの選択肢も増えていきます。大切なのは、入社前に現実を知り、イメージとのギャップを小さくしておくことです。

この記事では、未経験からエンジニアになった後の現実を、入社前のイメージとのギャップを中心に整理します。最初に担当する仕事内容、研修期間の実際、働き方、年収の推移、1年目〜3年目の成長イメージ、そしてギャップを埋めるために入社前に確認したいことと、現実を知ったうえで成長するコツまで解説します。

目次
  1. 未経験エンジニアの現実とは?入社前のイメージとのギャップ
  2. 入社後の仕事内容の現実:最初は運用・保守・テストが多い
    1. 未経験者が最初に担当しやすい業務
    2. 運用・監視業務の1日の流れの例
    3. 「思っていた仕事と違う」と感じやすいポイント
    4. 開発の仕事に進むまでの道のり
  3. 研修と学習の現実:研修期間の実際と学び続ける必要性
    1. 研修期間の実際
    2. 入社後も学び続ける必要がある
    3. 学習の現実を乗り越えるための考え方
  4. 働き方の現実:残業・夜勤・シフト勤務の可能性
    1. 残業が発生しやすい場面
    2. 夜勤・シフト勤務がある職種
    3. 客先常駐とリモートワークの実際
  5. 1年目〜3年目の成長イメージと年収の推移
    1. 1年目:仕事の基本と現場のルールを覚える時期
    2. 2年目:任される業務が広がる時期
    3. 3年目:専門性とキャリアの方向性を考える時期
    4. 年収の推移の目安
  6. ギャップを埋めるために入社前に確認すべきこと
    1. 入社前に確認したいチェックリスト
    2. 面接での聞き方の例
    3. 求人選びの段階でできること
  7. 現実を知ったうえで成長するコツ
    1. 地道な業務の「意味」を考える
    2. わからないことを早めに質問する
    3. 学習の習慣をつくり、目標を決める
    4. 学んだことや経験を記録しておく
    5. 焦らず、ほかの人と比べすぎない
  8. 未経験エンジニアの現実についてよくある質問
    1. 未経験エンジニアは、入社してもすぐに辞めてしまう人が多いのですか?
    2. 運用・保守の仕事から、開発の仕事に移ることはできますか?
    3. 未経験エンジニアの1年目は、どのくらい勉強が必要ですか?
    4. 夜勤やシフト勤務がない求人を選ぶことはできますか?
    5. 未経験エンジニアの現実を知ると不安になります。それでも目指す価値はありますか?
  9. まとめ

未経験エンジニアの現実とは?入社前のイメージとのギャップ

未経験からエンジニアを目指す方の多くは、「パソコンに向かってプログラムを書く」「自由な働き方ができる」「スキルが身につけばすぐに年収が上がる」といったイメージを持っています。これらは間違いではありませんが、入社直後から当てはまるとは限りません。

まずは、入社前によくあるイメージと、未経験で入社した直後の現実を比べてみましょう。

よくあるイメージ入社直後の現実知っておきたいこと
入社してすぐにプログラミングで開発をする運用・保守やテスト、監視などの業務から始まることが多い地道な業務の中で、システムの仕組みや仕事の進め方を学ぶ
研修でひと通りのスキルが身につく研修は基礎が中心で、実務に必要な知識は配属後に学ぶ研修は「スタートライン」と考え、自分でも学習を続ける
在宅勤務で自由に働ける未経験のうちは出社やお客様先での勤務が多いケースがあるリモートワークの可否は職種や案件、経験によって変わる
残業が少なく、決まった時間に働ける障害対応や納期前に残業が発生することもある。シフト勤務の職場もある残業時間の実態や勤務形態は企業・現場によって大きく異なる
エンジニアになればすぐ年収が上がる入社時の年収は前職より下がることもある経験とスキルを積むことで、数年かけて上がっていくのが一般的

このように、ギャップの多くは「エンジニアの仕事そのもの」ではなく、「未経験で入社した直後の段階」に関するものです。経験を積むにつれて、イメージしていた仕事に近づいていくケースは少なくありません。

ここからは、それぞれの現実について詳しく見ていきましょう。

入社後の仕事内容の現実:最初は運用・保守・テストが多い

未経験からエンジニアとして入社した場合、最初の配属先では運用・保守、監視、テストなどの業務を担当することが一般的です。いきなり新しいシステムを設計したり、ゼロからプログラムを書いたりする機会は多くありません。

これは、未経験者を軽く見ているからではありません。システムの仕組みやチームでの仕事の進め方を知らないまま設計や開発を担当すると、ミスがお客様の業務に大きな影響を与えるおそれがあるためです。まずは手順が整った業務から経験を積み、少しずつ担当範囲を広げていくのが、未経験者を育てるうえで一般的な流れになっています。

未経験者が最初に担当しやすい業務

未経験で入社した方が最初に担当しやすい業務と、その業務で身につくことを整理すると、次のようになります。

業務主な仕事内容身につくこと
運用・監視システムやサーバーが正常に動いているかを監視し、異常があれば手順に沿って対応・報告するシステム全体の構成、障害の兆候の見つけ方、正確な報告の仕方
保守稼働中のシステムの設定変更、定期メンテナンス、軽微な不具合の修正などを行う既存システムの構造を読む力、変更作業の手順と確認の進め方
テスト設計書や手順書に沿ってシステムの動作を確認し、不具合を記録・報告する仕様を読み解く力、品質の考え方、開発工程の全体像
ヘルプデスク・社内SE補助社内外からのITに関する問い合わせに対応し、PCやアカウントの設定などを行うIT機器やネットワークの基礎知識、相手に合わせた説明力
サーバー・ネットワークの構築補助先輩の指示のもとで機器の設置や設定、動作確認などを行うLinuxやネットワークなどインフラ技術の実践的な知識

特にインフラ系の職種では、運用・監視から始まり、保守、構築、設計へとステップアップしていく流れが多く見られます。インフラエンジニアの仕事内容について詳しく知りたい方は、インフラエンジニアとはもあわせてご覧ください。

運用・監視業務の1日の流れの例

入社後の働き方をイメージしやすいように、日勤で運用・監視業務を担当する場合の1日の流れの一例を紹介します。実際のスケジュールは、企業や担当するシステムによって異なります。

  • 出社後、前の時間帯の担当者から引き継ぎを受け、発生していたアラートや対応中の作業を確認する
  • 午前中は、監視画面でサーバーやネットワークの状態を確認し、決められた時間ごとに定期チェックを行う
  • アラートが発生した場合は、手順書に沿って状況を確認し、必要に応じて上位の担当者やお客様へ報告する
  • 午後は、定期チェックに加えて、作業記録の作成や手順書の更新、先輩が行う設定変更作業の補助などを行う
  • 終業前に、その日の対応内容をまとめて次の担当者へ引き継ぐ

このように、運用・監視の仕事では「確認する」「記録する」「報告する」「引き継ぐ」といった基本動作を正確に積み重ねることが求められます。地味に見えるかもしれませんが、こうした基本動作は、どの職種のエンジニアになっても役立つ力です。

「思っていた仕事と違う」と感じやすいポイント

運用・保守やテストの業務は、決められた手順を正確に繰り返すことが多いため、「もっとエンジニアらしい仕事がしたい」と感じる方もいます。また、夜間の監視や定型的なチェック作業が続くと、成長している実感を持ちにくい時期もあるでしょう。

一方で、これらの業務はシステムを安定して動かすために欠かせない仕事です。障害が起きたときにどこを確認すればよいのか、どのような設定変更がどのような影響を与えるのかといった知識は、運用・保守の現場でこそ身につきます。「なぜこの手順なのか」「この設定は何のためにあるのか」を意識しながら取り組むと、同じ業務からでも学べることが大きく変わります。

開発の仕事に進むまでの道のり

「将来はプログラミングを使った開発の仕事がしたい」という方も、最初はテストや保守から始まることが多いです。テストで仕様書を読み込む経験や、保守で既存のプログラムを修正する経験は、開発の土台になります。

開発職へ進むまでの期間は、企業や本人の学習状況によって異なりますが、テストや保守の経験を1〜2年ほど積んでから、開発の一部を任されるようになるケースがあります。入社前の段階で「どのような経験を積めば開発に携われるのか」を確認しておくと、目標を持って日々の業務に取り組めます。

研修と学習の現実:研修期間の実際と学び続ける必要性

未経験者を採用する企業の多くは、入社後の研修を用意しています。ただし、研修の内容や期間は企業によってさまざまで、研修だけで実務に必要なことがすべて身につくわけではありません。

研修期間の実際

未経験者向けの研修の期間は、1週間〜1か月程度の短いものから、2〜3か月ほどかけて行うものまで幅があります。研修の形式も、集合研修、オンライン学習、先輩社員について学ぶOJTなど、企業によって異なります。

研修の形式内容の例注意したい点
集合研修ITの基礎知識、Linuxやネットワークの基本、ビジネスマナーなどを講義と演習で学ぶ期間が短い場合は、基礎を広く浅く学ぶ内容になりやすい
オンライン学習動画教材やeラーニングで、自分のペースで知識を身につける質問できる相手がいるかどうかで、理解の深さが変わる
OJT配属先で先輩社員に教わりながら、実際の業務を通じて学ぶ教える側の忙しさによって、フォローの手厚さに差が出ることがある
資格取得支援資格の受験費用補助や、合格に向けた学習支援を受けられる制度の有無だけでなく、実際に活用されているかも確認したい

研修で学ぶのは、あくまでも仕事を始めるための基礎です。配属後は、現場で使われている機器やツール、システム固有のルールなど、新しく覚えることが次々に出てきます。「研修が終わればひと安心」と考えていると、配属後の情報量の多さに戸惑うことがあります。

研修制度が充実した求人の選び方については、研修ありの未経験OK求人で詳しく紹介しています。

入社後も学び続ける必要がある

エンジニアの仕事は、技術の変化が速い分野です。クラウドサービスの普及やセキュリティ対策の重要性の高まりなど、求められる知識は年々変わっていきます。そのため、未経験で入社した方に限らず、エンジニアは経験年数にかかわらず学び続けることが求められる仕事です。

未経験で入社した場合、最初の1〜2年は特に学ぶことが多くなります。業務時間内に学べることも多いですが、資格の勉強や新しい技術の習得は、業務時間外に自分で進めることも少なくありません。

学習の負担を感じる方もいますが、学んだことが仕事で役立ったり、資格の取得が評価や手当につながったりすると、成長の手応えを感じやすくなります。未経験から目指しやすい資格については、おすすめの資格5選を参考にしてください。

学習の現実を乗り越えるための考え方

学び続けることを負担に感じないためには、最初から完璧を目指さないことが大切です。1日30分でも学習を続ける、業務でわからなかった言葉をその日のうちに調べるなど、小さな積み重ねが半年後、1年後の大きな差になります。

また、何を学べばよいかわからないときは、先輩や上司に相談してみましょう。今の業務や将来の目標に合わせて、優先して学ぶべきことを教えてもらえることがあります。

働き方の現実:残業・夜勤・シフト勤務の可能性

エンジニアの働き方には「自由」「リモートワーク」といったイメージがありますが、実際の働き方は職種や配属先、担当するシステムによって大きく異なります。未経験で入社する前に、どのような働き方になる可能性があるのかを知っておきましょう。

残業が発生しやすい場面

エンジニアの残業時間は、企業や現場、時期によって差があります。一般的に、次のような場面では残業が発生しやすい傾向があります。

  • システム障害が発生し、復旧対応が必要になったとき
  • 開発プロジェクトの納期やリリース日が近いとき
  • お客様の業務に影響が出ないよう、夜間や休日にメンテナンス作業を行うとき
  • 年度末や繁忙期など、案件が集中する時期

一方で、運用・監視の業務はシフトで交代するため、担当時間外に対応を求められることが少ない職場もあります。残業の多さは職種だけで決まるものではないため、応募先ごとに実態を確認することが大切です。

夜勤・シフト勤務がある職種

24時間365日動き続けるシステムを支える運用・監視の仕事では、日勤と夜勤を組み合わせたシフト勤務になることがあります。夜勤がある場合は、生活リズムが不規則になりやすい点を理解しておく必要があります。

ただし、シフト勤務には「勤務時間が明確で、残業が少なめになりやすい」「平日に休みを取りやすい」「夜勤手当がつくことがある」といった面もあります。夜勤の頻度や手当、日勤のみの勤務へ移れる時期などを事前に確認しておくと、入社後のギャップを防げます。

客先常駐とリモートワークの実際

IT業界では、自社のオフィスではなく、お客様先の現場で働く「客先常駐」という働き方も一般的です。客先常駐の場合、勤務地や勤務時間、服装などのルールは、配属される現場に合わせることになります。

リモートワークについては、IT業界全体では導入が進んでいますが、未経験のうちは出社を基本とするケースも見られます。サーバー機器を直接扱う業務や、セキュリティ上の理由で社外から接続できないシステムを扱う業務では、出社が必要になるためです。経験を積んで担当業務が変わると、リモートワークの機会が増えることもあります。

働き方の厳しさについて、より詳しく知りたい方は未経験エンジニアはきつい?もあわせてご覧ください。

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1年目〜3年目の成長イメージと年収の推移

未経験からエンジニアになった後、どのように成長し、年収がどう変わっていくのかは、多くの方が気になるポイントです。ここでは、一般的な成長のイメージと年収の目安を紹介します。実際の成長のスピードや年収は、企業、職種、地域、本人の努力によって異なるため、あくまでも目安として参考にしてください。

1年目:仕事の基本と現場のルールを覚える時期

1年目は、研修を終えて現場に配属され、仕事の基本を覚える時期です。運用・監視やテストなどの業務を手順書に沿って進めながら、システムの構成や用語、報告・連絡・相談の進め方を身につけていきます。

最初の数か月は、わからないことが多く、覚えることの量に圧倒されるかもしれません。多くの人が「自分は向いていないのでは」と不安を感じる時期ですが、半年ほど経つと、日々の業務をひとりで進められるようになるケースが多いです。1年目のうちに基本的な資格の取得を目指す方も少なくありません。

2年目:任される業務が広がる時期

2年目になると、担当業務に慣れ、手順書に書かれていない判断や、軽微な障害への一次対応などを任されるようになることがあります。運用業務の経験をもとに保守や構築の補助に入ったり、テストの経験をもとに簡単な開発の一部を担当したりと、業務の幅が広がる時期です。

また、後から入社した後輩に仕事を教える機会が生まれることもあります。人に教えることで、自分の理解があいまいな部分に気づき、知識が定着しやすくなります。

3年目:専門性とキャリアの方向性を考える時期

3年目になると、ひと通りの業務を経験し、自分の得意分野や興味のある技術が見えてきます。インフラの構築・設計、アプリケーション開発、クラウド、セキュリティなど、専門性を深める方向を考え始める時期です。

実務経験が3年ほどあると、転職市場でも「経験者」として評価されやすくなる傾向があります。今の職場で上流工程を目指すのか、別の分野に挑戦するのかなど、キャリアの選択肢が広がります。未経験から入社した後のキャリアの広げ方は、未経験から入社したエンジニアのキャリアパスで詳しく解説しています。

年収の推移の目安

未経験からエンジニアになった場合の年収の推移を、おおまかな目安としてまとめると次のようになります。

時期主な業務の例年収の目安
入社1年目運用・監視、テスト、ヘルプデスク、構築補助250万〜350万円程度
2〜3年目保守、構築、開発の一部、軽微な障害対応300万〜400万円程度
4〜5年目設計・構築、開発、後輩の指導、小規模なチームのまとめ役350万〜500万円程度
5年目以降設計などの上流工程、専門分野のスペシャリスト、プロジェクト管理400万円以上も目指せる

上記はあくまでも目安であり、実際の年収は求人や企業、勤務地、担当業務により異なります。夜勤手当や資格手当などの手当によっても変わります。

未経験で入社した直後は、前職より年収が下がるケースもあります。ただし、エンジニアは経験やスキル、資格が評価や年収に反映されやすい仕事です。入社時の年収だけで判断せず、昇給の仕組みや評価の基準、数年後の年収の伸び方もあわせて確認しましょう。年収についてさらに詳しく知りたい方は、未経験エンジニアの年収をご覧ください。

ギャップを埋めるために入社前に確認すべきこと

入社後のギャップを小さくするには、応募や面接の段階で、気になることを具体的に確認しておくことが大切です。求人票に書かれていない情報は、面接の逆質問や転職エージェントを通じて確認しましょう。

入社前に確認したいチェックリスト

次の項目を確認しておくと、入社後の現実をイメージしやすくなります。

  • 入社後の研修の期間、内容、形式(集合研修・OJTなど)
  • 研修後に最初に担当する業務と、配属先が決まる時期
  • 最初の業務から、どのようなステップで担当範囲が広がるのか
  • 未経験から入社した社員が、現在どのような業務を担当しているか
  • 平均的な残業時間と、残業が多くなる時期や場面
  • 夜勤やシフト勤務の有無、頻度、手当の内容
  • 客先常駐の有無と、勤務地が変わる可能性
  • リモートワークの可否と、利用できるようになる条件
  • 給与の内訳(固定残業代の有無と時間・金額)
  • 昇給・評価の仕組みと、資格手当や資格取得支援制度の内容
  • 配属先や担当業務について、本人の希望がどの程度考慮されるか

すべてを一度に聞く必要はありません。自分にとって優先度が高い項目から確認していきましょう。

面接での聞き方の例

入社後の働き方について質問するときは、聞き方を工夫すると、前向きな姿勢が伝わりやすくなります。

確認したいこと質問の例
最初の業務内容「未経験で入社した方は、研修後にどのような業務から担当されることが多いでしょうか」
成長のステップ「運用業務から構築や開発に携わるようになるまで、どのようなステップがありますか」
残業や勤務形態「配属先によって、勤務時間や夜勤の有無にどのような違いがありますか」
学習の支援「資格取得を目指す社員に対して、どのような支援がありますか」
未経験入社の実績「未経験から入社された方は、現在どのようなお仕事をされていますか」

「残業はありますか」とだけ聞くと、働く意欲が低いと受け取られることを心配する方もいるでしょう。上の例のように、入社後に活躍するための情報として質問すると、意欲とあわせて聞きたいことを確認できます。面接対策については、面接でよく聞かれる質問も参考にしてください。

求人選びの段階でできること

入社前のギャップを防ぐためには、応募する求人を選ぶ段階で、仕事内容や研修の説明が具体的な求人を選ぶことも大切です。「エンジニアとして活躍できます」といったあいまいな説明だけの求人よりも、最初の業務や研修の流れ、キャリアのステップが書かれている求人のほうが、入社後の姿をイメージしやすくなります。

転職エージェントを利用すると、求人票だけではわからない職場の様子や、未経験入社の方の働き方について情報を得られることもあります。自分だけで確認しにくいことは、アドバイザーに相談してみるのもひとつの方法です。

現実を知ったうえで成長するコツ

未経験エンジニアの現実を知ると、不安を感じる部分もあるかもしれません。しかし、現実を知ったうえで入社すれば、ギャップに戸惑う時間を減らし、その分を成長に使うことができます。ここでは、未経験から入社した後に成長していくためのコツを紹介します。

地道な業務の「意味」を考える

運用・保守やテストなどの業務は、手順通りに進めるだけでも仕事は回ります。しかし、「この監視項目は何のためにあるのか」「このテストで何を確かめているのか」と意味を考えることで、システム全体への理解が深まります。

理解が深まると、手順書の改善点に気づいたり、障害の原因を推測できるようになったりと、次の仕事につながる力が身につきます。地道な業務を「経験を積むための土台」と捉えることが、成長への近道です。

わからないことを早めに質問する

未経験で入社した直後は、わからないことがあって当然です。わからないまま作業を進めてミスが起きるよりも、早めに質問するほうが、本人にとっても周囲にとってもプラスになります。

質問するときは、「自分で調べたこと」「どこがわからないのか」を整理してから聞くと、相手も答えやすくなります。質問の仕方が上達すると、短い時間で多くのことを学べるようになります。

学習の習慣をつくり、目標を決める

学び続けるためには、学習を習慣にすることが大切です。通勤時間や休日の一定の時間など、学習する時間をあらかじめ決めておくと続けやすくなります。

また、「半年以内に基本的な資格を取る」「1年後には構築業務に携わる」など、具体的な目標を決めると、何を学ぶべきかが明確になります。目標は上司との面談などで共有しておくと、目標に近い業務を任せてもらえる可能性も高まります。

学んだことや経験を記録しておく

担当した業務や対応した障害、学んだ技術は、メモやノートに記録しておきましょう。記録を振り返ることで、自分の成長を実感しやすくなり、モチベーションの維持にもつながります。

さらに、記録は将来のキャリアにも役立ちます。社内での評価面談や、数年後に転職を考えたときに、「どのような環境で、何を経験してきたのか」を具体的に説明できるようになります。

焦らず、ほかの人と比べすぎない

未経験から入社した方の中には、同期や経験者と比べて焦りを感じる方もいます。しかし、スタート地点や担当している業務は人それぞれです。大切なのは、他人との比較ではなく、半年前、1年前の自分と比べてどれだけ成長したかです。

エンジニアとしての成長は、最初の1〜2年は実感しにくいこともありますが、基礎が身につくと、その後の成長のスピードが上がっていく傾向があります。焦らず、目の前の業務と学習を積み重ねていきましょう。

未経験エンジニアの現実についてよくある質問

未経験エンジニアは、入社してもすぐに辞めてしまう人が多いのですか?

入社後にギャップを感じて早期に退職する方がいるのは事実ですが、その多くは「思っていた仕事と違った」「働き方が想定と違った」といった、入社前の情報不足によるものです。入社前に仕事内容や働き方、研修の内容を確認し、納得したうえで入社すれば、ギャップによる早期退職のリスクを下げることができます。

運用・保守の仕事から、開発の仕事に移ることはできますか?

可能です。運用・保守の経験を積みながらプログラミングを学び、社内の開発部署へ異動したり、経験を活かして開発職に転職したりするケースがあります。ただし、そのためには業務時間外の学習や、開発に関わる機会を自分から求める姿勢が必要になることが多いです。入社前に、社内で職種を変えられる制度や実績があるかを確認しておくと安心です。

未経験エンジニアの1年目は、どのくらい勉強が必要ですか?

必要な勉強量は、担当する業務や目標によって異なります。ただ、1年目は業務で覚えることに加えて、基礎知識や資格の勉強をする方が多い傾向があります。平日に少しずつ、休日にまとまった時間を取るなど、無理のないペースで続けることが大切です。最初から長時間の学習を目指すより、毎日続けられる量を決めるほうが長続きします。

夜勤やシフト勤務がない求人を選ぶことはできますか?

できます。夜勤やシフト勤務があるのは、主に24時間体制でシステムを監視する運用・監視の仕事です。テストや開発、ヘルプデスク、社内SEなどの職種では、日勤が中心になる求人も多くあります。ただし、夜間のメンテナンス作業など、時期によって夜間の対応が発生する可能性はあるため、応募前に勤務形態を確認しましょう。

未経験エンジニアの現実を知ると不安になります。それでも目指す価値はありますか?

エンジニアは、経験やスキルが積み上がっていく仕事です。IT人材の不足は続いており、経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)では、2030年に最大約79万人のIT人材が不足する可能性があると試算されています。最初は地道な業務や学習の負担がありますが、経験を積むことで、任される仕事や年収、キャリアの選択肢が広がっていく可能性があります。不安を感じる点を事前に確認し、納得できる環境を選ぶことで、未経験からでも着実にキャリアを築いていけます。

まとめ

未経験エンジニアの現実は、入社前のイメージと異なる部分もあります。最初は運用・保守やテストなどの地道な業務から始まることが多く、研修後も学び続ける必要があります。残業や夜勤、シフト勤務、客先常駐の可能性があり、入社直後の年収は前職より下がることもあります。

一方で、1年目に仕事の基本を覚え、2年目に担当業務を広げ、3年目に専門性を考えるというように、経験を積むほど任される仕事やキャリアの選択肢は広がっていきます。入社前に仕事内容や研修、働き方、年収の仕組みを確認し、ギャップを小さくしておくことが、未経験からエンジニアとして成長するための大切な準備です。

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